2008年03月23日

Field-note北の自然 冬の虫こぶ

Field-note203

北海道民医連新聞2008年2月14日号より。749KB(01:35)


 枝の先にくっついているヘンテコな物体(写真)、触るとふわふわとしていて、まるで「ふ菓子」のようです。これは「虫こぶ」と呼ばれるもので、新芽や新葉、つぼみ、花などに、虫が卵を産んだりウィルスやバクテリアが入り込んだりすることによって、大きく膨らんだものです。この木はコナラなので、おそらく小さなハチの仲間、タマバチが卵を産んでできた「ナラメリンゴフシ」と呼ばれる虫こぶでしょう。

 「リンゴ」の名がつくのは、春、まだ幼虫が中にいる頃は、淡い黄緑にうっすらと赤味がさしているのをリンゴに見立てたためです。幼虫は6月下旬頃には虫こぶを出て成虫になるため、冬に見かけるものは中には何もいません。よく見ると虫が抜け出した小さな穴が見つかるはずです。

 さて、この虫こぶ、意外なところで人間の役に立っているのをご存知でしょうか?通の飲むマタタビ酒、長細い形をした実を焼酎に漬け込んでいるのかと思いきや、なんと花が変形してできた虫こぶを漬けるんだそうです。しかも青々としたものを漬け込むので中にはしっかり幼虫がいます。ちなみに虫は「タマバエ」なので、幼虫は「ウジ」ということに・・・。

 どこかのお宅で勧められても決して飲まないでおこうと思います。
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2008年02月08日

Field-note北の自然 冬越しする夏鳥

北の自然 冬越しする夏鳥
北海道民医連新聞2008年1月24日号より。716KB(01:31)


 お正月は皆さんどのように過ごされましたか?私は夫の実家、滋賀県に十日間ほど行って来ました。庭先に柚子やみかんがなっていたり、花が咲いていたりと北海道では見られない光景が広がり、日本は小さいと言ってもこんなにも違うものなんだなぁ、と感心しました。

 小春日和のような陽気に誘われて散歩に行くと、北海道では『夏鳥』のウグイスやアオサギに会うことができました。ウグイスは茂みの中で『チャッチャッ』と地味に鳴いているだけで姿を見ることはできませんでしたが、アオサギはサービス精神旺盛で写真も撮らせてくれました!

 冬に向こうで鳥を見るといつも感じるのが『警戒心の薄さ』です。彼らを北海道で見かけるのは春から秋にかけてで、特に春から夏にかけては繁殖期にあたるので、鳥たちは警戒心が強く、なかなか近寄ることはできません。それに対して冬場はのんびりしているのでしょう、写真のアオサギも数メートルという至近距離まで近づいても逃げる様子はありませんでした。同じ鳥でも時期が違うとこんなにも違うものなのですね。
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2008年01月01日

Field-note北の自然 アカネズミ

北の自然202アカネズミ
北海道民医連新聞2008年1月1日号より。904KB(01:55)

 新年明けましておめでとうございます。今年はネズミ年。ミッキーマウスやトムとジェリーなど、アニメ化されるくらい人気のあるネズミですが、本物を見かける機会はめったにないのではないでしょうか。隙間風があっちからもこっちからも吹き込むような昔の古い家では、ネズミも自由に出入りすることができましたが、機密性の高い現代の家ではそういったこともなくなりました。ドブネズミやハツカネズミなど、人間の生活に密着した家ネズミのグループに対して、家の中には入ってこない野ネズミのグループも野外にはたくさんいますが、こちらも見かけることはほとんどありません。というのも彼らは夜行性で、活発に動き回る時間帯には私たち人間は夢の中だからです。

 冬眠をしない彼らは、冬の間も元気に動き回っています。秋に貯め込んでおいたドングリを食べたり、雪原を走り回ったり。新しく雪の積もった野山に行けば、姿は見えずとも、彼らがどれだけ活発に活動しているかが分かるでしょう。

 日本の一部の地域では、ネズミは「大黒天の使い」として崇められ、お正月に家内安全や五穀豊穣を祈って、通り道にお餅を供える風習があるそうです。

 ネズミ年にあやかって、ネズミ用に小さなお供えをすると今年一年良いことがあるかもしれませんね。


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2007年12月24日

Field-note北の自然 困った足跡

field-note北の自然201困った足跡
北海道民医連新聞2007年12月13日号より。915KB(01:57)


 暖かい季節に比べると、シーンと静まりかえって一見寂しげに見える野山ですが、積もった雪を見ると案外そうでもないことに気づきます。雪の上には、動物たちが縦横無尽に歩いた足跡がたくさんついているからです。ネズミ、キツネ、ウサギがよく見かける代表的な足跡ですが、たまにあまり見つけたくない足跡に行き当たってしまうことがあります。写真のアライグマです。

 足の指が五本あるのがはっきりと見て取れますが、北海道で見かける足跡の中で、五本の指の跡がつくのはアライグマだけなので、簡単に見分けることができます。『あまり見たくない』という理由は、彼らがもともと日本にはいなかった帰化動物だからです。

 彼らの本来のすみかはカナダ南部。日本へはペットとして持ち込まれ、小さなうちは可愛らしいけれども、大きくなるにつれて凶暴性が増すため手に負えなくなって捨てられたものや、器用な手先を使って鍵を開けて脱走したものが野生化しています。年々数が増えてきているらしく、めったに見かけることのなかった足跡が、最近ではあちこちで見られるようになってしまいました。

 このように帰化動物が増えると、生態系の保護から駆除が必要になり、一番かわいそうな目にあうのはアライグマ自身です。外国の動物は安易に輸入できないようにするなどの法的な措置が望まれます。

(北海道民医連新聞2007年12月13日号より)
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2007年12月20日

Field-note北の自然 ツルウメモドキ

field-note200北の自然 ツルウメモドキ
北海道民医連新聞2007年11月22日号より。700MB(01:29)


 紅葉が終わり、カラフルだった野山もすっかり枯葉色になってしまいました。ちょっと寂しくも思いますが、枯葉色になったからこそ目立つものもあります。写真のツルウメモドキです。

 ぱっくりと口を開けた黄色の殼から覗く、濃いオレンジ色の実の艶やかなこと!初冬の青空に映えて、葉っぱが無くなった野山では、「こんなにたくさんあったの?」というくらい本当によく目立ちます。

 小さな頃、この実が何ともおいしそうに見えて食べてみたことがあるのですが、ぼんやりとした味でまずくてがっかりした記憶があります。でも、鳥にとっては貴重な食料で、くちばしをオレンジ色に染めながらついばむ姿をよく見かけます。いろいろある実の中でも、早めに売り切れる方なので、きっと鳥たちにとってはおいしい実なのでしょう。

 人間は実を食べることはできませんが、その美しさから生け花やリース作りに使われます。おめでたい色なのに加えて、いつまでも退色しないので、お正月の飾りにもいいですね。あまり背は高くならないタイプのツルなのでちょっといただいて、部屋を彩る飾りを作ってみては、いかかですか。
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2007年11月16日

Field-note北の自然 カツラ

field-note北の自然199カツラ
北海道民医連新聞2007年11月8日号より。640KB(1:21)


 赤や黄色など、美しい色で私たちの目を楽しませてくれた紅葉もそろそろ終わり。公園や街路樹が植えられている道を通ると、たくさんの落ち葉が重なり合っています。そんな落ち葉のじゅうたんを歩いていると、ふと甘い香りが漂ってくることがあります。カツラの葉です。

 カツラの葉は、ハート形をした可愛らしい葉で、黄色に色づきますが、今の時期に地面に落ちているものは茶色く、匂いを嗅ぐとカラメルのような甘い香りがします。見つけたら数枚、家に持って帰って乾燥させてみてください。思わず食べたくなってしまうほど香りが強くなりますよ。

 カツラの木は、このように良い香りがすることから別名「コウノキ(香の木)」とも呼ばれ、昔から乾燥させた葉を砕いてお香として利用されてきました。本州の方では、おみやげ用として道の駅で売られているところもあるとか。

 仕事で疲れた後に、自作の天然アロマセラピーはいかがですか? 癒されること間違いなしです。

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2007年11月12日

Field-note北の自然 不思議な形の葉っぱ

北の自然 不思議な形の葉っぱ
北海道民医連新聞2007年10月25日号より.848KB(01:48)


 いつもは花の引き立て役として、あまり注目されない葉っぱですが、熱い視線を集めて主役級に昇格できるのが秋です。綺麗に色づいたり、風に吹かれてはらはらと舞う葉っぱを見ていると、形がバリエーションに富んでいることに気づきます。丸いものや長細いもの、モミジのような手のひら型のもの、また大きさも様々です。
 
 写真右はヤマグワですが、ハサミでグニャグニャと切り取ったような、おもしろい形をしていますね。この葉っぱ、どうしてこんな形なのでしょう。

 ヒントはクルミの葉っぱ(写真左)に隠されています。「この葉っぱを一枚、手に取ってください」と言われたら、皆さん、どうしますか? 小さな葉っぱを一枚ちぎり取りますか? 正解は”丸ごと全部が1枚の葉っぱ”です。その証拠に、落葉するときは付け根から丸ごとポロリと落ちます。このように鳥が羽を広げたような形をしているものを”羽状複葉”と言います。このタイプはもともと1枚の大きな葉っぱでしたが、あまり大きいと葉同士が重なりあってしまい、効率よく太陽の光を受け取ることができません。ですから隙間を作って下に重なっている葉っぱにも光を当てようと進化した結果、このような形になったのです。ヤマグワの葉っぱもいままさに進化している途中で、これからどんどん形が変わっていくのかもしれません。
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2007年11月01日

Field-note北の自然 キノコ

field-note北の自然 キノコ
北海道民医連新聞2007年10月11日号より。770KB(01:38)



 先日、山から採ってきたという天然のマツタケをいただいて食べました。気候のせいでしょうか、今年はあまり採れないため市場でかなりの高値で取引されているとのこと。

 マツタケとまでは行かなくても「ラクヨウキノコやシメジなどを採って食べたよ」という方も多いと思います。今年からキノコ狩りを始めようと思っている方や経験の浅い方は、ベテランの方にお願いして一緒に連れて行ってもらうか、各地で開催されるキノコ観察会などに参加してみてくださいね。キノコには毒のあるものが多く、図鑑片手の素人判断はとても危険だからです。

 昔から「縦に割けるキノコは食べられる」「毒キノコは色が派手で、地味で匂いの良いキノコは食べられる」「虫が食べているキノコは人間も食べられる」「ナスと一緒に食べれば中毒しない」などいろいろな言い伝えがありますが、全て迷信で科学的根拠はありません。

 私の知り合いには 「ベニテングタケは猛毒だけど、1本だけなら大丈夫!天国に行ける!」などと恐ろしいことを言う人がいますが、もし周りにこんなことを言う人がいても決して聞かないようにしてくださいね。本当に天国行きになっては困りますから。
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2007年10月15日

Field-note北の自然 キタコブシ

Field-note北の自然 キタコブシ
北海道民医連新聞2007年9月27日号より。652KB(01:22)


 今年の夏はとても暑く、暑さに弱い私はとても山を歩く元気は出ませんでしたが、皆さんは如何だったでしょうか?

 ようやく涼しくなったので、久々に山へ行ってみると、アキノキリンソウやエゾノコンギクなど秋らしい草花が出迎えてくれました。「あれも咲いてるなー。これも咲いてるなー」と、のんびり歩いていると、足もとにゴロンとした物体が・・・。果物の女王ドリアンを彷彿させるような形、紫がかったピンク色、とまるで南国フルーツのようなこの実の正体は・・・ホオノキです。ホオノキはモクレン科で、同じ仲間にキタコブシやモクレンなどがありますが、実はどれも南国フルーツのような外見をしています。白いエレガントな花からは想像もできないようなエキゾチックな形相に、思わず「なんであなたはそんな風になっちゃったの」と聞きたくなってしまいますが、山に住む生き物たちにとっては寒い冬に立ち向かうための貴重な栄養源です。色が華やかなのは、生き物たちに「私はここにいるよ」とアピールしているからなのかもしれません。
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2007年09月25日

Field-note 北の自然 アカトンボ

北の自然 アカトンボ
北海道民医連新聞2007年9月13日号より。678KB(01:26)


深まる秋と共に空に舞うアカトンボの数も増えてきました。アカトンボは秋になると姿を現わすため、この時期にヤゴからトンボになるのかと思われるかもしれませんが、実は5〜6月頃すでにトンボになっています。でもほとんど姿を見かけることがないのはなぜでしょう? 

アカトンボは、平地の沼や水田、公園の池などで羽化した後、涼しい鉱山帯へ移動します。それは、動き回ると体温が気温よりも10〜15℃も上がり、いわば熱中症状態になってしまい、生きていけなくなるためです。ですから日中の気温が20〜25℃までしか上がらない鉱山帯へ避暑に出かけるというわけです。 

夏が過ぎ去り涼しい秋になると、皆で申し合わせたように集団で平地に降りて来ます。はっきりとしたことは分かっていませんが、かなりの距離を移動するようです。 

無事平地にたどり着いたら水辺に卵を産み付けて死んでしまいますが、卵は孵り、水の中でヤゴの状態のまま来年の春を待ちます。

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2007年09月02日

Field-note北の自然 アゲハ

field-note北の自然194アゲハ
北海道民医連新聞2007年8月23日号より。692KB(01:28)


 お盆は皆さんいかが過ごされましたか。きっと田舎に帰られた方も多かったのではないかと思います。お盆の風景と言えば、真っ先に思い出すのが庭に植えられたフロックス(写真)やユリなどの色鮮やかな花とそこに集まるアゲハたちです。一年で最も暑い時期ですから、人間のみならず多くのチョウたちは木陰に隠れて体力の消耗を防いでいます。それに対してアゲハたちの元気なこと! 特にキアゲハ(写真)は、照りつける太陽も全くものともせず飛び回ります。北海道には黒色系のカラスアゲハと黄色系のキアゲハがいますが、カラスアゲハの方は森林の周りの薄暗い場所、キアゲハは明るい開けた場所が好きで、それぞれ棲み分けをしています。 

 そろそろ夏も終わりに近づいてきていますが、アゲハの仲間は「春」「夏」「夏の終わり」の年3回成虫になります。夏生まれの成虫は春のものに比べて体が大きく、色も鮮やかです。ユリなどの蜜を吸いに来たり、人参やエゾニュウなどセリ科の草花に卵を産み付けに来るので、観察してみてくださいね。
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2007年08月11日

Feild-note北の自然 セミ

北の自然 セミ
北海道民医連新聞2007年8月9日号より。744KB(01:35)


 「セミはどんな声で鳴きますか?」と聞かれると、おそらくほとんどの方は「ミーン、ミン」と答えるのではないでしょうか。

 「ミーン、ミン」と鳴くのは、その名の通りミンミンゼミで、北海道ではごく限られた地域にしか生息していません。ですから生で声を聞いたことのある人は少ないはずです。北海道の鳴き声の代表格と言えばやっぱり「ジージー」でしょう! このまるで工場から出る機械音のような鳴き声の正体は、エゾゼミ、コエゾゼミ、アカエゾゼミです。どれも姿も鳴き声もそっくりで、慣れないと見分けは難しいかもしれません。写真のエゾゼミは3種の中で一番大きく、頭の先から羽の先までで約6センチもあり、日本のセミの中でも大きい方《ほう》です。他のセミが周りにつられて一斉に鳴き出す習性があるのに対して、エゾゼミは一匹で鳴く傾向があり「孤高のセミ」と言ったところでしょうか。

 他にも地域性はありますが、エゾチッチゼミやニイニイゼミ、ツクツクボウシなども道内には生息しています。札幌南区の真駒内公園にはツクツクボウシが普通にいて、晴れた日は毎日元気に鳴いていますので、聞いてみたい方は是非行ってみてくださいね。
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2007年08月06日

Field-note北の自然 カブトムシ

Field-note北の自然192カブトムシ
北海道民医連新聞2007年7月26日号より。756KB(01:36)


 子どもたちにとって虫の中の王様と言えばカブトムシでしょうか。「あれ? でも北海道ってカブトムシいたっけ?」と思われた方、正解です。北海道にカブトムシはいません。ただし「本当は」という言葉が頭につくのですが。というのも困ったことに最近道内各地でカブトムシが増えてきているからなのです。

 カブトムシはもともと本州以南に住んでいる昆虫で、北海道には生息していませんでした。それがどうして増えてしまったのでしょう。カブトムシをいざ飼い始めたものの、途中で飼いきれなくなって野外に放すことは昔からよくあった話です。でも温かい環境が好きなカブトムシは北海道の厳しい寒さに耐えられず、子孫を残すこともできなかったので増えることはありませんでした。それが地球温暖化の影響で冬の気温が上がり、冬越しできるようになったことに加え、お店で簡単に手に入れられるようになり、野外に放たれる数も増えたのが主な原因です。

 もともといなかった生き物が増えてしまうことは生態系を崩すことに繋がります。「カブトムシの一匹くらい」と思わずに最後まで責任を持って飼い続けることが大切です。
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2007年07月23日

Feild-note北の自然を執筆して9年半

自然案内人 吉田玲子

自然案内人 吉田玲子(りょうこ)さん

好奇心もつと新しい発見が

 吉田玲子さん。本紙連載「北の自然」の筆者です。1998年2月5日の第23号から今号までほぼ毎号、北海道の動植物の興味深い話題を読者に提供し続けています。専門は鳥類。開始から30回までは「北の野鳥」のタイトルでの連載でした。

 日高管内門別町の農家に生まれ、自然のなかで成長しました。高校卒業後、当時札幌にあった自然保護の専門学校で学び、日本野鳥の会ウトナイ湖サンクチュアリ・ネイチャーセンターに4年間勤務しました。

 現在はフリーで調査活動やイベント企画・実施、自然ガイドなどを行う傍ら、短期大学で栄養学を学んでいます。「食育に関心があるんです。生物と人間との共存を考えるうえで、専門知識が必要でした」。

 長期連載で、種切れの心配はないのでしょうか。「身近な自然の中にも、少し目線を変えるだけで新しく見えてくるものがあります。不思議だな〜、どうしてだろうと好奇心を持って見ていると、新しい発見があり、話題に困ったことはありません」と笑顔で答えます。

 バッタ、アブラムシ、チョウ、カメムシなど、虫たちの話題も豊富です。「虫たちはみな、とても面白い生態を持っています。虫は人類の大先輩。きちんとつきあえた方が人としての幅は広がると思います」

 そうは言っても、虫への生理的な嫌悪感を克服するのはむつかしい。「毛虫やハチを見て親がキャーと悲鳴をあげれば子どもも虫嫌いになってしまいます。子どもの頃が大事ですね」

 連載中に結婚し、小学1年生と2歳の女児の母に。札幌市南区の自宅周辺に広がる自然の中で、のびのびと子育てをしています。「私の連載を読んで自然が好きになり、自然を守りたいという気持ちになっていただければ、うれしいですね」
ラベル:勤医協 北の自然
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2007年07月22日

Feild-note北の自然 ヤマグワ

Field-note北の自然 ヤマグワ
北海道民医連新聞2007年7月12日号より。744KB(01:34)

 里山で子ども時代を過ごした人なら、誰もが食べただろうヤマグワの実。札幌のような都市部でも公園などに植えられていたり、周辺の小さな山々の遊歩道脇にも普通に自生しているので、ご相伴にあずかるチャンスはあります。

 何を隠そうこの写真も真駒内公園で撮影したもの。ブドウのミニチュア版のような実は、初めは赤色ですが熟すにつれて艶やかな、黒色に変わります。黒く熟した食べ頃の実はとても柔らかで、つぶさないようそっと口に運ぶと甘い濃厚な味が口の中いっぱいに広がります。
 
 野山で食べることのできる実はいろいろありますが、中でもヤマグワの実はダントツで美味しいと思います。人間が美味しいと思うものは、野生の生き物たちもやっぱり美味しいと感じるようで、甘い物好きのヒヨドリやカラスも好んで食べています。

 今の時期、白色に紫色の混じったフンをあちこちで見かけますが、これは食べたヤマグワの実の色です。こんなにも美味しい自然の恵みをまだ一度も食べたことがないという方、ぜひ今年はチャレンジしてみてくださいね。
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2007年06月30日

Field-note北の自然 ニセアカシア

Field-note北の自然ニセアカシア
北海道民医連新聞2007年6月28日号より。816KB(01:44)

 6月から7月にかけて真っ白な花を咲かせるニセアカシア。フジに似た房状の花からは、くせが無く香りの良い「アカシア蜂蜜」が採れ、ホワイトリカーに漬ければ甘い香りのリキュールができ、房ごと天ぷらにすれば夕飯の一品にもなります。

 このように利用価値の高いニセアカシアですが、ちょっと困ったこともあります。それは一度植えると増えすぎること。ニセアカシアはマメ科の樹木ですが、マメ科植物は根粒菌という菌が根に共生しています。根粒菌は栄養分を作り出してくれるため、マメ科の植物は痩せた土地でもよく育ち、生命力の強いのが特徴です。

 北米原産のニセアカシアが日本に輸入されたのは明治の頃で、薪炭としてのほか、丈夫な幹を利用して工事後の土止めや砂防、がけ崩れ跡などに積極的に植えられてきました。そういった場所には普通他の樹木も生えてきて豊かな生態系が育まれていくものですが、ニセアカシアはあまりにも生命力が強いため他を駆逐して生え広がってしまうのです。これはまずいぞと環境省も2年前に「要注意外来生物リスト」にリストアップしました。ニセアカシアに限らず全ての生き物は、人間にとって有用かどうかだけでなく、生態系全体にとってどうなのかを考えていかなくてはならないのだと思います。
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2007年06月19日

Field-note北の自然 巣立ちビナ

北の自然189巣立ちビナ
北海道民医連新聞2007年6月14日号より。724KB(01:34)

 鳥たちの子育ての季節がやってきました。我が家の周りにはホオジロやキジバトの番(つがい)が毎日のようにやってきて、一緒に餌をついばんだり、並んで電線に留まったりと仲むつまじい姿を見せてくれています。餌をくわえて飛び去るものもいるのですが、きっとどこかで可愛い雛が生まれていることでしょう。
 雛が生まれた親鳥は毎日目が回るくらいの忙しさです。日に日に大食漢になっていくわが子に休む間もなくせっせと餌を運ばなければならないからです。雛はふわふわの産毛が抜けて大人の羽が生えてきたら巣立ちの準備完了です。そろそろ早い組の巣立ちが始まっているようで、先日玄関先にスズメの若鳥が遊びにきてくれました。体の大きさはもうすっかり大人と同じですが、全体的に色が薄く、くちばしの色も黄色をしているのが若鳥の特徴です。
 若鳥は巣立ったすぐはあまり警戒心を持っていません。何度も怖い経験をして、徐々に身を守る術を身につけていきます。これからは怖い物知らずの若鳥に会えるチャンスが増える時期なのでどうぞお楽しみに!
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2007年06月05日

Field-note北の自然 ニリンソウとトリカブト

Field-note北の自然 ニリンソウとトリカブト
北海道民医連新聞2007年5月31日号より。808KB(01:42)


 この時期野山を散歩すると、どこへ行っても可愛らしい花たちが出迎えてくれます。食いしん坊の私なぞは「可愛い」と思うのと同時に「この花美味しそう」と思ってしまうのですが、山菜好きの方々は皆さんそう思っているのではないでしょうか。
 春は食べられる草花が採れるのも魅力のひとつですが、誤って毒草を摘んでしまい、中毒を起こす事故も毎年必ずと言っていいほど起きます。よく間違われるのがニリンソウとトリカブトです。どちらもキンポウゲ科の植物で、ニリンソウは山菜として食べられますが、トリカブトはアルカロイドを含み、食べると死に至る怖い毒草です。どちらも葉の形がよく似ている上に、林内や沢沿いのやや湿ったところに生えるのでやっかいです。2つを見比べるとトリカブトの方が葉の切れ込みが深くて細かいので慣れれは間違うことは無いのですが、初心者にはなかなか見分けが難しいようです。間違わないためには山菜に詳しい人と一緒に行って教えてもらうか、昔アイヌの人たちが教訓にしていた「ニリンソウは必ず白い花が咲いてから採る」を守ることです。トリカブトは8月以降に紫色の花を咲かせるため、この時期白い花が咲いていればニリンソウということになります。
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2007年05月22日

Field-note北の自然 春の妖精

Field-note北の自然 春の妖精

北海道民医連新聞2007年5月17日号より。744KB(01:34)


 春は林床が一番美しく彩られる季節です。今、森の中はエゾエンゴサクやカタクリ、フクジュソウ、イチゲの仲間など、たくさんの花たちが咲き誇っています。色はピンクや淡い紫、白などパステルカラーのものが多く、そっと触るとふんわりと優しい触感が手に伝わってきます。スプリングエフェメラル(春の妖精)と呼ばれるこれらの花は、木々が葉を茂らせる前の、明るい森の中で花を咲かせて実を結び、光合成を行い、わずか数カ月間に一年分の養分を根に蓄えてしまいます。そして林床にあまり光の届かなくなる夏頃には、葉を落とし休眠に入ります。

 春の花のほとんどが、夏から秋にかけて咲く花に比べて大きくて華やかなのは、この時期まだまだ数の少ない虫たちに、「ここにいるよ!」とアピールをして花粉を運んでもらうためです。花にはそれぞれパートナーとなる虫が決まっていて、下向きに花弁をつけるカタクリやエゾエンゴサクは、狭いところに潜るのが得意なマルハナバチ、大きく花弁を広げるフクジュソウやイチゲの仲間はハナアブと大の仲良しです。花たちが妖精ならば、虫たちは愛を運ぶキューピッドといったところでしょうか。
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2007年05月15日

Field-note北の自然 モモンガ

Field-note北の自然「モモンガ」

北海道民医連新聞2007年4月26日号より。744KB(01:34)


 皆さん、モモンガという動物をご存知でしょうか。シマリスを何倍もふっくらさせたような体で、大きなクリクリとした目を持ったとても可愛らしい動物です。夜行性の彼らは昼間のほとんどを寝て過ごし、日が沈むと巣穴から出てきて活動を始めます。モモンガはリスの仲間ですが、リスと違うのは空が飛べるところ。前後の脚の間にある皮膜をパッと広げてグライダーのように木から木へと飛び移ります。モモンガは夜行性ということもあり、その姿を見ることはあまり無いかも知れませんが、実は身近に暮らしている動物のひとつです。エゾリスとよく似た環境を好むのでエゾリスのいる所はモモンガもいる可能性が高いです。

 写真は円山動物園脇の林で撮ったものですが、ちょうど撮ったときには巣穴の中でモモンガがお昼寝中でした。もうひとつの写真は巣穴から数メートル離れた所にあった糞です。昼寝から覚めるとまずは近くの木に飛び移って糞をするので、こういった痕跡があるとまず間違いなく近くに巣穴があります。糞をしてすっきりしたら、大好物のハルニレの木の芽を食べに出かけるのが彼らの日課です。
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