2007年06月09日

最低賃金・ワーキングプア 働いても報われない

時給1000円は国民的な合意
打ち破れ格差貧困(2)タイトル

北海道民医連新聞2007年5月31日号より。2.93MB(06:24)

先進国で最も低い日本の最低賃金

 まじめに働いても生活保護水準の収入さえ得られない ワーキングプア(働く貧困層)が広がっています。北海道、春闘、共闘委員会と道労連は25日、先進国で最低水準となっている「最低賃金」をせめて1000円に引き上げることを求め、終日、街頭宣伝や職場訪問などの「最低賃金デー」行動を繰り広げました。

■将来に不安

 北海道の地域別最低賃金644円にちなんで、朝8時から夕方6時44分まで、644分間に及ぶ行動に参加した池田陽子さん(40歳)。11年前から札幌市内の介護療養型病院で「介護員」として働いています。
 2交代制勤務。日勤の早出が8時から16時、遅出が10時45分から18時45分で、夜勤が17時から9時30分までです。月に8日間の休日があります。給与は「日給月給」制で1日6100円。就職した翌年に100円上がったきり、10年間変わりません。夜勤は月4回から6回あり、手当が夜勤1回につき6千円支給されます。夏のボーナスは、4〜5万、冬は8万円程度が支給されてきましたが、就業規則に規定はなく、出なくても文句を言えません。寒冷地手当は1万円を切る額が「お情け」のように支給されています。
 「びっしり働いても手取りは月12万〜13万円にしかなりません。稼働日数の少ない2月の手取りは10万円そこそこでした。私は夫と2人で働いているので何とか暮らしていますが、職場の仲間には、離婚して子どもを2人、3人抱えながら生活している人たちもいます」
 小学生2人、高校生1人の3人の子どもを育てている同僚が 「上の子がアルバイトをして助けてくれるようになった]とうれしそうに話してくれた姿が、切ない思いとともに甦ります。
 「職場変えたい。もう限界です。誰か助けてほしい」
 「生活力のない私には彼氏が必要です。ご飯代だしてもらって助かってます」。 労働組合の執行委員をしている池田さんの携帯電話に、職場の仲間からメールが入ります。
 「人間扱いされていないと感じます」と言う池田さん。「格差があって何が悪い。金持ちはがんばったから報われるのは当然だ」と言い放って恥じない財界人や政治家たちの貧困な精神を、池田さんの言葉があぶりだします。
 仕事にやり甲斐を感じている池田さんですが、体力の衰えも感じています。貯蓄もままならず、いつまで働き続けられるだろうかと考えると、不安が胸に広がります。

■仲間が支え

 池田さんと同じ職場で働く矢吹仁美さん(24歳)。札幌市内の専門学校を卒業し、保育士、ホームヘルパー1級の資格を持ちますが、待遇は池田さんと同じです。
 「病棟は手のかかる重症患者さんや、不穏な患者さんたちでいつも満床です。患者さんの笑顔を励みにがんぱっていますが、きつい仕事の割には報われていないと感じます」
 家賃3万6200円、2部屋のアパートに一人で暮らしています。年頃の女性として、「せめて洗面所のある部屋に住みたい」と願っていますが、これ以上の負担はとても出来ません。
 「服はこの2年間、買っていません。お米が買えないときは、実家に助けてもらっています」
 保育士の仕事をしたいと思うこともあります。「でも、今は職場の仲間と助け合って仕事が出来ているので、転職するつもりはありません」。生活費を切りつめて駆けつける「コンサドーレ札幌」の応援が、矢吹さんの息抜きの場です。

■787筆

 北海道の地域最低賃金644円では、フルタイム(法定時間で月174時間)で働いたとしても月収11万円程度にしかなりません。
 この日、地下街や狸小路のテナントで働く青年、ハローワークで仕事を探す青年などが寄せた「最低賃金の大幅引き上げを求める請願署名」は787筆になりました。署名用紙の自由記載欄「もの申す」には、「時給650円。とても税金なんか払えません」「良くて月12万円。親元を離れて暮らすには厳しすぎます」「頑張って働けば報われる賃金にしてください」などの切実な声が走り書きされていました。
 夕刻、北海道労働局で署名用紙を手渡した名知隆之・道労連議長らは、「時給最低1000円以上は国民的な合意になりつつある。署名に記載された労働者の声に目を通し、最低賃金審議会に反映させてほしい」と強く迫りました。


posted by kin-ikyo at 21:06| Comment(1) | TrackBack(0) | シリーズ格差・貧困 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
矢吹仁美さんって高校明峰ですか?元彼です,本人なら頑張ってるんですね,みんなの為に頑張って下さい,影ながら応援してます,違ったらすいませんでした,
Posted by 榊 at 2010年04月29日 13:29
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