2010年12月07日

健康ウォッチ 本当に大丈夫?そのサプリメント

勤医協中央病院 薬剤部 清水美由希 薬剤師

サプリメントとは、不足しがちなビタミンやミネラル、アミノ酸などの栄養補給を補助することや、ハーブなどの成分による薬効の発揮が目的である食品です。ほかにも生薬、酵素、ダイエット食品など様ざまな種類があります。世の中が健康志向であり、スーパーなどで簡単・気軽に購入できるサプリメントを利用する人が増えています。

■サプリメントと薬の違い

薬は病気を治療するためのものなので、効果を重視して作られています。そのため、効果があるかどうか(有効性)、安全であるかどうか (安全性) など、きちんとチェックされ、国から認可されています。

一方、サプリメントは健康の維持や増進のために利用される食品であり、形は薬に似ているものもあります。

しかし、あくまでも「食品」 なので、病気を治すことを期待してはいけません。薬のように有効性や安全性などのデータがきちんとそろっていないものがほとんどです。

■サプリメントによる健康被害

サプリメントには副作用がないように思われがちですが、「クスリじゃなく自然食品だからカラダに良い」 と気軽な気持ちで摂取したため、健康被害がでているものも多くあります。

健康被害の原因は、サプリメント自体が原因の場合や、身体に合わない、また用法用量を守らずに過剰摂取してしまったなど様ざまです。「天然の有効成分のみを抽出した自然食品」などと宣伝されているものもありますが、抽出したことにより濃度が濃くなり、大量摂取することとなり健康を害する可能性もあります。

テレビコマーシャルや通信販売などで語られる体験談などの情報を鵜呑みにすることはとても危険です。紹介されたサプリメントによる健康被害(下記) は、いろいろと報告されています。ある中国製のダイエット目的のサプリメントには食欲抑制薬や、日本では未承認の肥満治療薬が入っていたために、めまい、嘔吐、下痢、腹痛、動悸などの被害が相次ぎ、死亡者もでました。

■薬を服用している人は要注意

サプリメントと服用している薬が合わない場合があります。サプリメントや食品により、薬の作用が強まったり弱まったりすること (相互作用)があるからです。

例えば、ワーファリン(血栓ができないようにする薬) を飲んでいる人は、クロレラや、青汁、納豆を絶対に摂ることはできません。その理由は、これらを摂取することでワーファリンの作用を弱めてしまい、血栓ができやすくなるためです。

サプリメントは上手に活用すれば栄養を補うことができますが、健康被害や相互作用を起こすものもあります。サプリメントを使用する際はかかりつけの医師・薬剤師に相談することをおすすめします。


★ 代表的なサプリメントによる健康被害の報告例 ★

◎ウコン(肝臓の機能を高めるといわれている)
・肝機能障害、黄疸、肝不全が報告されています。日本で発生した健康食品による肝障害の原因の4分の1を占めるといわれています。

◎クロレラ(免疫力を高める、コレステロール・糖質の吸収を抑えるといわれている)
・日光過敏症、吐き気、下痢、腹部膨満感などの消化器症状(クロレラの細胞壁は厚いため吸収されにくい)が報告されています。

◎プロポリス(ミツバチが巣を殺菌、修理、防御するため植物の樹液と唾液などの分泌物を混ぜた蜂ヤニで、がんに効く、抗菌作用があるといわれている)
・皮膚炎、肝障害が報告されています。

(北海道勤医協友の会新聞 2010年12月1日号より)
posted by kin-ikyo at 15:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 健康ウォッチ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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