2010年09月12日

Field-note 北の自然 ツユクサ

field-note262ツユクサ

朝露きらめく野に、涼やかな青を添えるツユクサ。名の由来は、朝露の消える頃には花を閉じるからとも、露をまとって咲くからとも言われています。万葉集では花の命の短さから、はかなさの象徴として詠まれたものも多く、情緒豊かな日本人に昔から愛されて来たことがうかがえます。

青い花の真ん中には黄色い雄しべがありアクセントになっていますが、実はこの部分には花粉はありません。しかも花が開いたときにはすでに9割以上の花で自家受粉が終わっているという研究結果もあります。これは、開花している時間が短く、しかも受粉してくれる昆虫が活発に動き回る前の時間帯ということが関係しています。他人に期待せず自分で完結しているのですね。

黄色い雄しべに花粉はありませんが、先のくるりとカールした長い雄しべには花粉がついています。これで残りの1割をフォローするというわけですが、黄色い雄しべにたっぷりと花粉があると見せかけて昆虫を呼び寄せ受粉してもらう算段です。花粉を作り出すエネルギーを最小限に抑え、かつ確実に結実させるという見事な戦略なのです。

(北海道民医連新聞 2010年9月9日号より)
posted by kin-ikyo at 15:17| Comment(0) | TrackBack(0) | Field-note 北の自然 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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