
私たちが一番良く目にするアリは黒い色をしたものですが、少し山間部に行くと頭や体が赤い色をしたアリを見かけます。エゾヤマアカアリというアリで、草むらなどに枯れ葉や松葉を使って巣を作ります。松葉が小さな丘のようにこんもりと積もっていたら、それが彼らの巣なので、間違って踏みつけないようにどうぞお気をつけください。
というのも、このアリはものすごく気性が荒く、うっかり踏んづけようものなら、わらわらと上ってきて皮膚に噛み付いてくるのです。その痛いこと! おまけにお尻からは蟻酸という酸っぱい液を飛ばして攻撃までしてきます。
彼らの巣はいくつもの部屋が地下で繋がっていて、通常の大きさはおよそ1メートルくらいです。それが石狩湾沿いにある巨大コロニーは、なんと約2.7平方キロメートルもの大きさがあります。巣の数は約4万5千個、働きアリの数は推定3億600万匹、女王アリは100万匹にもなるというのですからびっくりです。このコロニーに気づかず間違って踏み込んでしまったら…考えただけで恐ろしいですね。
(北海道民医連新聞 2010年6月10日号より)
ラベル:エゾヤマアカアリ