2009年10月11日

寝たきりの息子を介護する年老いた両親に寄り添って

看護現場からの発信
勤医協札幌みない診療所 スタッフ

Aさん(49歳・男性)は、開院当初から訪問診察と訪問看護、後にひまわり薬局による訪問薬剤指導を受けています。脳性まひ、てんかんなどの病気があり、寝たきりで言葉による意思の疎通はできません。カゼや呑気症(どんきしょう)など小さな症状でも病状が悪くなり、投薬でのコントロールが重要になります。けいれん大発作はありませんが、小さな発作はいつも起こしています。

昨年秋より、一日おきに排泄介助のヘルパーが来ています。また、区役所の担当者が定期的に訪問し、介護などの相談にのってくれます。日常の援助は、ご近所にも心強い人がいます。医療施設での勤務経験のある人で、冠婚葬祭などがある時には、いつも身の回りの世話をしてくれます。

日常のAさんの様子は、両親とくに母親が一番よく把握しています。両親とヘルパーによる入浴介護、移動援助など、ともに80歳となる両親の負担は大きく、最近はデイサービスにショートステイの利用を加えて対応しています。

しかしショートステイの話をすると、Aさんは体にかけた私たちの手を払いのけ、「嫌だ」 とはっきり表現します。ショート利用中、母親も 「私も眠れなかったけど、息子も眠れなかったんじゃないか」 と気遣います。

住み慣れた自分の家で過ごしたいという本人と家族の強い想いが伝わってきます。そして、母親の不安な気持ちを取り除くため、いつも同じ看護師がかかわり、語りかけるように接してきました。

今後は施設への入所も必要となる時期がくると思います。

過去2回のショートステイで、カゼをひいたり肺炎になったりと不安定な病態のため、施設への入所を両親が決断できない状態です。

これからも、Aさんの身体状況の把握と両親の健康管理をしながら、区の担当者、勤医協の病院や介護施設などと連携をとり、「住み慣れた場所で暮らしたい」 というAさんや家族の希望に応えていくために、みんなと力をあわせてとりくんでいきたいと思います。

(札幌みなみ診療所看護師 田中恵子)

勤医協新聞2009年9月11日号より
ラベル:訪問看護
posted by kin-ikyo at 15:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 看護現場からの発信 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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