2008年08月22日

Yさんの在宅療法を支えて

看護現場からの発信
勤医協芦別平和診療所スタッフ
勤医協新聞2008年8月11日号より。1.66MB(03:37)


 芦別平和診療所からは、脳梗塞で「寝たきり」となったYさん(女性=82歳)の在宅療養を支えた看護・介護の実践です。

 糖尿病で当診に通院していたYさんは、4年前に突然、両側の脳梗塞で倒れ、「寝たきり」になりました。その後、意思の疎通も困難になるまでレベルが低下しましたが、「芦別に帰りたい」というYさんの願いを受け止め、お嫁さんは在宅で介護することを決意しました。

 入院先からの紹介で、当診はYさんの往診と訪問看護をすることになりました。全身状態の安定を目標に、訪問看護では、一日2回の血糖測定とインスリン注射、拘縮予防のためのリハビリ、ミキサー食の管理などを行っていきました。また、ヘルパー、デイケア、ショートステイを利用してもらい、お嫁さんの介護負担軽減をはかりました。

 動くものを目で追い、呼びかけに声や表情を変化させ、応じるなど、確かな存在感を発揮していきました。

 回復の兆しをみせたYさんでしたが翌年、誤嚥性肺炎をきっかけに胃ろうを造設。昨年には度々、無呼吸状態に陥るようになり他院に精査入院。そこで肺炎を起こしてしまいました。

 幸い一命はとりとめたYさんでしたが、自発呼吸は不可となり、人工呼吸器を装着しての退院となりました。

 在宅での療養が一段と困難になったことから、療養型の病院に入院の申し込みをしましたが、看護師とともに入院先の病院に出向き、吸痰やカテーテル管理などの手技を獲得し自信がついたお嫁さんは「限界まで在宅でみたい」とYさんを現在も在宅で介護を続けています。

 今年3月、ショートステイの受け入れ先から「医師、看護師の体制が不十分なため、土日の受け入れができなくなった」と申し入れがありました。孫の行事などで週末の利用を望んでいたお嫁さんは、「ショートステイのおかげて介護を頑張る気になれたのに」と不満を口にしていました。

 Yさんやお嫁さんのために何か力になれることはないだろうかと私たちは議論の場を設け、「お嫁さんの介護への熱意はすごい」「どこも医師・看護師不足。同様のケースが今後も発生するのでは」「診療所が最後の砦になっている」など積極的な意見が相次いで出され、入院については可能な限り受け入れることを確認。それにはお嫁さんもとても安心されています。

 当診は、10月に「うたしない訪問看護ステーション」のサテライトとなり、年度内には在宅療養支援診療所も取得する予定です。今後も外来、入院、往診、訪看、居宅の連携を強め、この地で人々が安心して暮せるように、スタッフー同頑張りたいと思います。

(服部史子)
posted by kin-ikyo at 15:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 看護現場からの発信 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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