2010年05月20日

Field-note 北の自然 バイケイソウ

field-note 254 バイケイソウ

遅かった春がようやく訪れ、林床にはカタクリ、エゾエンゴサク、アズマイチゲなどの花々が咲き乱れています。そんな中、幾何学的な葉の形で存在感を誇っているのが写真のバイケイソウです。

湿り気のある土地に群生するこのユリ科の植物は、早春は写真のような形をしていますが、初夏に向けてぐんぐん背を伸ばし、大きなものでは高さ1.5メートルにもなります。とても大柄な植物ですが、ここまで大きくなるのには、順調に育ったとしても少なくとも90年はかかるそうです。葉が一枚の期間だけでも約40年にもなるというのですから気の遠くなりそうな話です。

バイケイソウは見た目とは裏腹に、花、葉、茎、根など全草にアルカロイド系の強い毒を持っています。特に根の毒は強く、殺虫剤として農薬に使われていたほどです。

芽出しの頃は山菜として食べられるギボウシに似ているので注意が必要です。

(北海道民医連新聞 2010年5月13日号より)
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新刊紹介 「分かち合い」の経済学 神野直彦 著

wakatiai.jpg新しい社会のビジョン

「生き残り」という言葉が普通に使われる時代です。曰く「国際競争に生き残れ」「生き残る病院になるために」…。著者はいいます。「1929年の世界恐慌からの回復過程で、生き残りをかけた競争があおられ、結局は世界大戦という破局を招いた」 (「はじめに」)。

この 「生き残り」 に対する言葉として著者が提案するのが「分かち合い」です。「幸福は奪い取るものではなく、分かち合うものだから」 と。

新しい社会のビジョンとして、「分かち合い」を提案する著者が、それを現実のものとするための財政と社会保障のあり方を提示したのが本書です。「社会の中での分かち合い」「コミュニティの中での分かち合い」「家庭内での分かち合い」 −それぞれが、スウェーデンなどの例を引きながら、具体的に提案されています。

「分かち合い」は、上から作られるものではなく、その社会の構成員全体が行動を共有しなければすすみません。「孤立・分断から、連帯・共同へ」、そして、「奪い合い」を「分かち合い」 へ。私たちがすすむべき道を考えるうえで、多くのヒントを与えてくれる1冊です。(晃)(岩波新書・720円+税)

(北海道民医連新聞 2010年5月13日号より)
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「最期まで家にいたい」の願いに応えて

看護現場からの発信
勤医協月寒診療所の看護スタッフ

月寒医院は、07年に在宅支援診療所として認可され、現在約60人の訪問診療を行っています。最初の1年に自宅で最期を迎えられたのは1人でした。08年が3人と少しずつ増えて、09年に亡くなられたのは6人でした。がん末期の患者さんや老衰による自然死の人たちです。

◇ ◇ ◇

Aさん (77歳・女性) は糖尿病、C型肝炎などで定期的に通院されていましたが、08年に肝臓がんを発病しました。6回にわたり入院治療を行いましたが、進行を止めることはできませんでした。がんの進行により、積極的な治療が困難となってからは、当院での看取りをふまえてのかかわりとなりました。Aさんの夫も08年より入院中で、同じ敷地内に住む娘さんが身の回りの世話をしています。週2,3回の点滴治療で肝不全の防止を行っていましたが、腰椎圧迫骨折を発症し、入院での安静治療後、訪問診療開始となりました。

「もう入院したくない」「家にずっといたい」とAさんから意思表示があり、娘さんは本人の希望をかなえてあげたいと話されました。訪問診療だけでなく、訪問看護の導入や介護保険でのベッドのレンタル、歩行器のレンタルなども行いました。肝性脳症の悪化や、排便コントロールがうまくいかず脱水になることもありましたが、臨時の訪問診療も頻回に行いながら在宅療養を支えていました。

病状が悪化するとともに、娘さんにかかる負担がしだいに大きくなり、孤軍奮闘の毎日となりました。

Aさんは緩和ケア病棟への入院も何度か口にしましたが、「やっぱり家に…」 と入院を望まず、娘さんも本人の意思を尊重する結果となりました。亡くなる1週間前には、毎日の往診、訪問看護、外来看護師の訪問を繰り返しながら、娘さんご夫婦に看取られて最期を迎えられました。

後日、ご自宅を訪問すると娘さんは、「入院も考えましたが、母が願っていたように自宅で最期を迎えることができ、私もやってあげられることをやれたので、良かったです。本当にたくさんお世話をかけました」と話してくれました。

在宅で最期を迎える家族の方がたは、「入院したほうが手厚い看護が受けられるのではないか」 「いろいろな症状が出たときに、自分たちではどうしていいのかわからない」 など不安を抱えています。すべての不安をとりはらうことはできませんが、患者さんや家族にとって、どうすることが良いのか、私たちにできることをお知らせしながら、患者さんや家族の願いに応えられるように今後も対応していきたいと思います。(勤医協 月寒医院 看護師 青柳 真弓)

(勤医協新聞2010年5月11日号より)
タグ:自宅で最期
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2010年05月04日

健康ウォッチ 子宮頸がんワクチンのはなし

nagasima_kaori

子宮頸がん(図1)は妊娠する世代に多く、20〜30代の女性に最も多く発症します。初期症状は無く、ゆっくり進行するので定期的にがん検診を受けることが大切です。不正出血が出現する時期では進行状態のため子宮切除が避けられなくなり、命までが脅かされます。この子宮頸がんを予防できるワクチンが開発され、病院で接種できるようになりました。

HPV-pic1.gif

◆子宮頸がんの99%はヒト・パピローマウイルス (HPV) の感染が原因

以前より子宮頸がんの原因は性交で感染するウイルスであるとわかっていました。性交経験のある女性なら、誰でも頸がんになるリスクがあると言えます。

(図2)のように性的接触により、がんをひきおこす高リスクHPVが子宮の入り口の正常細胞に感染します。

この感染はまれではありません。性交開始から数年以内に感染するとされ、80%の女性が一生の間に一回以上は感染するといわれます。幸いなことに、HPV感染の90%は自然に治ります。しかし、持続感染状態となったときに、前がん病変から子宮頸がんに移行する可能性が出てきます。

HPV-pic2.gif

◆性的接触の始まる前にHPV予防ワクチン接種が望ましい

発がん性HPVは15種類はどありますが、子宮頸がんの原因の60%は16型と18型であることが解明されています。現在、この2タイプに対する予防ワクチンの接種が可能です。

性行動の開始が早くなっていることも考慮すると中学生ぐらいで接種しておくことが望ましいでしょう。

すでに性交経験のある人も、2タイプの感染がないとわかっていれば予防のために接種しておくといいでしょう。

感染有無の検査は婦人科外来で行えるので相談して下さい。

◆ワクチン接種は「こども診療所」「産婦人科外来」で

中学生にとって産婦人科外来は受診しずらいかも知れません。

こども診療所でもがん予防ワクチンは受けられます。どの年代でも、すでに性交経験がある場合は、産婦人科であらかじめ子宮頸がんの検査を受けることをお勧めします。

すでに16型と18型に持続感染している場合、ワクチンに治療効果はありません。

◆ワクチン接種の回数と費用

半年の間に3回のワクチン接種をします。接種は上腕への筋肉注射で、副作用ははとんどが注射部位の発赤・かゆみぐらいです。

費用は、自費医療のため3回分で約4万5千円かかります。本来は公費で接種したいワクチンなので、女性の健康を推進する各種団体から署名活動が始まっています。

◆ワクチン接種後も定期的に子宮頸がん検診を

ワクチンを接種したことで、60%は子宮頸がん予防ができますが完全ではありません。他のタイプによるがん発症もあり得るので、性行動が始まったらがん検診を1年に1回は受診することを勧めます。(図3)

妊娠してから初めてがん検診を受ける方が多いですが、HPV持続感染状態となっている人がいます。特に10代の妊婦さんで多いことが問題になっています。

思春期の子どもたちに、性行動でおこり得ることの中に子宮頸がんもあることを話していただきたいと思います。

HPV-pic3.gif

*子宮頸がん予防ワクチンは、勤医協札幌病院と菊水こども診療所で予約を受け付けています。
(問合せ先)
勤医協札幌病院я纒\(011)811−2246
菊水こども診療所я纒\(011)833−3633

(北海道勤医協友の会新聞2010年5月1日号より)
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Field note 北の自然 ヨモギ

field-note 253

待ちに待った山菜のシーズンがやってきました。みなさんは、どの山菜がお好きですか? 私はダントツにヨモギです。これを食べないと春が来ないと思うくらいに大好き! 家の近くにはヨモギのたくさん摘める場所をしっかりと押さえてあります。そこはヨモギ畑とも呼べるほど一面に生え広がっていて、10分もあればカゴいっぱいに摘むことができます。これは、他の植物が発芽できないように、ヨモギが地下茎から化学物質を出しているためです。人間はその恩恵を受けているのですね。

ところで、以前沖縄旅行に行ったとき、スーパーの野菜コーナーに茎のすっかり伸びきったヨモギが並べてあるのを発見してびっくりしたことがあります。北海道では新芽しか食べないので、一体どうやって食べるのか不思議で仕方なかったのですが、葉を炊き込みご飯にきざんで入れたり、沖縄そばのトッピングにしたり、ヤギ肉を煮るときの臭み消しに使うことを後で知りました。ヨモギはとても栄養価が高く、特に鉄分はなんとホウレンソウの3倍もあります。沖縄の人に見習って、たくさん食べたいものですね。

(北海道民医連新聞 2010年4月22日号より)
タグ:ヨモギ
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新刊紹介 オバマの戦争 西谷文和著

obama_war.gif戦争に大義などない

イラク戦争に反対して当選したオバマ米大統領。国連を無視した単独行動主義を改め、「核兵器のない世界」 を口にするなど前向きの変化を示す一方で、軍事覇権主義への固執は根深いものがあります。

国内外の反対の声を抑えてアフガン増派を決め、駐留米軍は年内に約10万人にも膨れあがろうとしています。アフガン戦争はまさに「オバマの戦争」 です。

著者は、イラクやアフガニスタンを取材し、現地の子どもたちを救う活動にとりくんできたフリージャーナリスト。アフガン南部のカンダハールに取材し、多くの市民が米軍の 「誤爆」で殺され、傷ついている惨状や、腐敗した政権が国民の苦しみを放置している現状を伝え、「だまされてはいけない。私たちはもっと『オバマの戦争』に敏感になるべきだ」と警鐘を鳴らしています。

「国際テロ組織」アルカイダが米国に”育成”されてきた経過も簡潔に説明し、「オバマの戦争」 は 「偽善的な自作自演の戦争」だと痛烈に批判、日本はこの戦争に手を貸してはいけないと訴えています。カンダハー ル市内の病院で国際赤十字から派遣された3人の日本人看護師が働いていることも紹介しています。(む)(せせらぎ出版・定価600円)

(北海道民医連新聞 2010年4月22日号より)
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マリファナ

オーティスあゆみアメリカ通信

マリファナ(乾燥大麻)というと若者が手を出すドラッグのイメージがありますが、アメリカでは大人も使用しています。最近ではべービープーマ一世代や、1960年代から70年代生まれの世代(私の世代ですが)に多く使用されています。50歳以上の年代でマリファナを愛用(?) している人は2002年から2008年の6年間で3%近くも上昇しているそうです。

アメリカではマリファナは医療用に限り、多くの州で合法化されています。「痛み止めより効果的に痛みを除去できる」「どんな睡眠導入剤も効果が無かったのに、マリファナを吸引するとリラックスして夜眠れるようになる」などの理由から、一応、医療目的で認められているのです。末期がんの患者、慢性的疼痛を伴う疾患には、マリファナが処方されます。この医療用マリファナについても、患者による販売(転売)や配布は、どの州でも違法行為です。しかし医療目的以外でも、少量の所持ならいくつかの州では「微罪」扱いです。私の頭の中では、どんな理由をあげられてもマリファナは所詮、違法なドラッグとしか思えないんですが…。

たとえば家族の集まるパーティーに行くと、飲んで盛り上がってどこからとも無くマリファナが…ということがよくあります。タバコと違う独特な甘い匂いがするので、誰かが吸っているとすぐわかるんですよね。そういう集まりのところに、やはり子どもをつれていきたくないので、必然的に 「あ、そういう人たちなんだ」と、一線を引いてしまったりします。でも、アメリカ人に言わせると、「肺がんになるのに平気でタバコを吸うほうが信じられない」とか、「タバコは吸うとやめられなくなるけれどマリファナは中毒性がない」とか、「マリファナを吸うと食べ物もおいしく食べられ、音楽も楽しく聞け、セックスも楽しめる」とか…。吸ったことが無いからわからないのでしょうか?

医療目的で末期がんや疼痛対策といわれると、全面的に否定できない部分もたしかにあるのはわかるのですが、合法と違法の境目が微妙なところが、みなさん勝手な理由でマリファナを吸うことにつながっていると思うんですけどね。

※オーティスさん  米カリフォルニア州サンタローザ市在住。かつて北海道勤医協で看護師として勤務。

(北海道民医連新聞2010年4月22日号より)

認知症の独居高齢者をともに支えて

看護現場からの発信
kamisunagawa_nurse_staff.jpg

Aさん(79歳・男性)は、2008年10月、上砂川町外の医院より地域包括支援センター(以下包括)を通して当診療所に紹介された患者さんです。病名は糖尿病、高血圧症、認知症です。

前医では、処方されたインスリンを5日間で使いきるなど、低血糖による昏睡で救急搬送をくり返し、内服治療に変更となりました。認知症もあり車の運転が危険なことから、町内の当診療所へ通院することになりました。

09年8月頃から、しだいに内服薬の管理もできなくなり1日に朝の薬を4〜5回服用してしまうことをくり返すようになるなど、認知症の進行が懸念されました。生活状況を確認するため何度か訪問をするうちに、わかってきたことがありました。Aさんは持家にひとり暮らしです。子どもたちとは疎遠で、友人や近所の方に相談ごとを聞いてもらったり、食事の差し入れを受けていました。多額の借金があり、介護保険料も滞納していたためペナルティを課せられ、介護サービスは3割負担でないと利用できない状況であることもわかりました。

冬を迎える季節となり、早急にAさんの生活を立て直す必要がありました。経済的な問題もあることから、包括と合同のカンファレンスを行うなど、共に支援していくことになりました。介護申請を行い、11月には町内のショートステイに入所することができました。

私たちが考えたAさんにとっての最良の選択は、ショートステイに春まで入所してもらい、その後は、当診療所の2階部分に5月から稼動する有料老人ホームヘの入所をめざすというものでした。しかし、Aさんは無断外出をしてしまい、継続入所を断られ、今後の生活の場を再度探すことになりました。

Aさんは自宅へ戻ることは希望せず、入居施設が見つからない場合は、精神科に入院する意向でした。包括を中心に、可能な限りグループホームやその他の介護施設を探しましたが受け入れ先がなく、12月に町外の精神科へ長期入院となりました。

Aさんの事例は、行政との連携で困難な局面を乗り切ることができましたが、私たちが当初考えた「有料老人ホームヘの入所」 とはなりませんでした。しかし、様ざまな経過のなかで、Aさんの思いに寄り添って援助していけたのではないかと思っています。民医連の看護を実践していくには、患者さんに寄り添い、ともに闘病や療養、生活を援助するために、足を使い訪問することが基本にあると思います。これからも地域の方の健康と生活を守れるよう、努めていきたいと思います。(上砂川診療所 看護師 吉成 ルミ)

(勤医協新聞2010年4月11日号より)
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Field-note 北の自然 テントウムシとアブラムシ

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春が近づくと、花屋さんの店先には、たくさんの鉢植えが並ぶようになりますね。先日かわいい四つ葉のクローバーの鉢植えがあったので、ひとつ買ってきて窓辺に飾りました。春らしいのが嬉しくて毎日眺めていたのですが、ある日、ヒメカメノコテントウという小さなテントウムシがついているのを見つけました。こんなところにいても餌は捕れないだろうし、このままお腹が空いて死んでしまうのかな、可哀想だな、と思っていました。すると数日後、今度は1本の茎にアブラムシが何匹もついているのを見つけたのです。テントウムシの好物はアブラムシです。アブラムシがいたからテントウムシはこの鉢植えに住み着いていたのだと納得。こんな小さな鉢植えの中で、ひとつの生態系ができあがっていることにちょっぴり感動しました。

でも困ったことに、一昨日からテントウムシがお出かけしたきり戻ってこないのです。このままでは鉢植えはアブラムシに占拠されてしまうので、道草を食ってないで早く戻ってきて欲しいものです。

(北海道民医連新聞2010年4月8日号より)
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新刊紹介 国保はどこへ向かうのか 再生への道をさぐる

kokuho.jpg智恵を出し合う手がかりに

国民健康保険は国民の約4割、4737万人が加入する公的医療保険です。しかし2割が滞納世帯。その制裁として「資格証明書」が発行され、事実上無保険状態に。市営住宅の入居など行政サービスを制限する芦別市の例も紹介されています。差し押さえ、延滞金まで請求され、サラ金を使って支払っている例も。

国保加入者の多くは低所得者です。事業主負担がないため、国の財政措置が欠かせません。しかし、国の負担割合を削り続けたため保険料は高く、3割の窓口負担が払えずに手遅れ死する事例も生まれています。

民医連歯科医が「口腔健康破壊にみる経済格差」 の実態を告発しています。深刻な子どもの虫歯、不規則で不安定な生活のため治療を受けられない青年、寝たきりの高齢者の舌苔…。お金のない人が歯科治療から遠ざけられている実態がリアルに報告されています。

「加入者がお金を出し合い医療費を補助する助け合い制度。だから保険料を払えない人にはペナルティ」。これが行政の説明です。私的医療保険と何も変わりません。「社会保障」としての国保をどう再生するか、本書も手掛かりに知恵を出し合うことが求められています。(天)(新日本出版社・1500円+税)

(北海道民医連新聞2010年4月8日号より)
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2010年05月03日

Field-note 北の自然 ジンヨウイチヤクソウ

fieldnote251

植物の中には、葉をすっかり落として春を待つものと、葉を残したまま待つものの2つのタイプに分けられます。ジンヨウイチヤクソウは後者のタイプ。一年を通して緑の葉をつけています。

名前は、「葉が腎臓の形に似ているイチヤクソウ」という意味で、イチヤクソウ(一薬草)というのは利尿剤や強心剤、切り傷のぬり薬など、ひとつの薬草でいくつもの効用があることから名づけられたようです。

針葉樹林の林床によく生えている植物なのですが、葉だけのときは地面から数センチ、初夏に花が咲いても15センチ程度と小さいことと、この時期は他に目立つ花がたくさん咲くので注目されることは少ないかもしれません。

ですが、雪解けの林では真っ先に顔を覗かせてくれる植物で、丸い艶やかな葉には葉脈が浮き出るように白い斑 (ふ)が入っていてなかなか可愛らしいのです。山へお出かけの際は、ぜひ注目してみて欲しいなと思います。

(北海道民医連新聞2010年3月25日号より)
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DVD紹介 どうするアンポ 日本平和委員会・日本電波ニュース

どうするアンポ米軍基地ノーが大多数

在日米軍の是非を問う116人もの街頭インタビューに引き込まれます。

「日本が攻められたら恐いから必要」とスーツ姿の紳士。「そんな事を聞かないの」と怒るおばあちゃん。首をひねり 「よくわからないわ」と戸惑う女性。「女性が危険に晒されるから要らない」とメイド服の若者…。

政府・マスコミは盛んに「日米同盟」 の重要性を訴えますが、多くの人が「米軍基地はいらない」と考えていることが分かります。

「日本はアンポで守られている」と言う人も、一日中、戦闘機の騒音に悩まされている米軍基地周辺住民の苦悩や、巨額の 「思いやり予算」、「米兵による殺人事件」などの実態を知れば、考え方も変わるのではないでしょうか。

軍事評論家の前田哲男さんは、「アメリカの戦略のために、日本は基地とお金を使っている。アメリカにとってこれほど都合の良い基地はない」 と指摘します。

安保改定から50年、アメリカが辺野古沖に新基地建設要求を突き付けるなか、安保廃棄を求める運動に多くの人々が立ち上がっています。安保と兵器で武装するよりも、このDVDで理論武装して日本を戦争から守りましょう。57分。(渋)(日本平和委員会/日本電波ニュース社・5000円+税)

(北海道民医連新聞2010年3月25日号より)

『どうするアンポ』専用ブログ
http://anpo50.seesaa.net/

DVDのケースの表と裏(PDF)
http://anpo50.up.seesaa.net/image/A3B2.pdf
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2010年05月01日

Field-note 北の自然 飛びフンの理由

field-note 250

久しぶりに洗車をして、ピカピカになった愛車を前に二ンマリ。でも、いざ出かけようとしたら、ボンネットには無残にも鳥のフンが…なんていう経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。私なんぞは車どころか自分の体にも引っ掛けられたことがあります。

全くもって迷惑な話ですが、鳥が飛びながらフンをするのにはこんな理由があります。空中を飛ぶためにはできるだけ体を軽くしなければなりませんね。そこでフンが少しでも溜まると、自動的に外に押し出す仕組みが鳥の体には備わっているのです。

軽量化の仕組みは他にもいろいろあって、普通、脊椎動物であれば骨の中は網目状になっているものですが、鳥は空洞になっています。翼が2メートルもある大型のグンカンドリでさえも、骨の重さはたったの100gしかありません。更に、雌の右側の卵巣と卵管は退化してしまって無いし、残った左側も繁殖期以外は大変小さくなっています。鳥たちは大空を滑空するのと引き換えに、無駄なものを一切脱ぎ捨てたのですね。

(北海道民医連新聞2010年3月11日号より)
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新刊紹介 ルポ貧困大国アメリカU 堤 未果 著

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これからの日本が見える

2008年のアメリカ大統領選挙は国民を熱狂させた。住宅ローンが払えずトレーラーハウスに住んでいる女性は「今日という日を待ち望んでいました。オバマなら必ずこの状況を変えてくれる」とまくし立てた。高すぎる医療費が払えず取り立て業者に脅されている男性は 「これ以上払わないと刑務所行きだというのです。オバマの公約の国民皆保険に期待します」と1票を投じた。

公的医療保険制度がないアメリカでは、国民は民間の保険会社に加入し高額な保険料を支払っている。無保険者は医療機関から診療拒否されるため、法的に診療を拒否できないERにかけこむ。そして病院は赤字が拡大し閉鎖に追い込まれていく。多額の学資ローンが払えず大学を追われる学生。大学を卒業しても仕事はなく、恐ろしく利息が高いローンだけが残る。刑務所でさえ経費は受益者(?)負担であり、受刑者は刑務所での高い食費と日用品代を稼ぐために低賃金労働を強要され、出所時には多額の借金を抱えている。教育も医療も刑務所などの更正施設もアメリカではすべてビジネスの対象であり、利益を生む商品なのだ。

「チェンジ」を掲げたオバマ大統領の政策も破綻していく。アメリカの医師は言う。「医療現場が奪われたものは、患者と医師とのつながりや、医師としての誇り、充実感です。…アメリカが今つきつけられているのは、本当はもっとずっと深い部分でのチェンジではないか」と。これからの日本が見える1冊だ。(高橋純子・函館稜北病院総師長)(岩波新書・720円+税)

(北海道民医連新聞2010年3月11日号より)
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ストーム

オーティスあゆみアメリカ通信

前回は楽しい雪山での休暇の話でした。楽しい3泊の旅を終え、さて帰る日となったのですが、不運にもストーム(吹雪) が待ち受けていました。現地のテレビニュースで夫達はずっとチェックしていました。早めに出発して帰るとやら、とにかくチェーンをつけて帰るとやら、なんだか騒がしいことになっていました。

私たちも午前のうちに出発することにして、借りていたスノーボードとスキーをまず返却に行きました。ところがその返却の間からなにやら雲行きが怪しくなり、泊まっていたバケーションハウスに戻るころには、もう、吹雪。なにが大変って、曲がる道の、道の名前が全部雪で隠れて見えなくなっていて、交差路に行くたびに、助手席にいる私が車から降りて、道の標識にたまった雪をジャンプしてマフラーで取り払うという厄介な作業を繰り返し、無事到着。

雪が降ってそれはそれは大喜びの子供たちと、チェーンを取り付けてこれから車を運転するのか…という不安げな親達とのこの違い。そして出発して5分後にはチェーンが絡んで変な音を発生し、そのたびに車を路肩に止めてチェーンを少しずつずらすという作業まで加わって、まったく大変なドライブになりました。

何せ私は女友達と2人、プラス自分の子供とその友達の子供という5人組だったので、大人の男の人がいなくて大変だったんですよね。でも何故か、海が車から降りてチェーンの取り外しをやってみたり、ちょっと運転席に乗って車を少しずつ前に出してみたり…。違う意味で怖いこともあったんですが、チェーン規制による約4時間の渋滞を乗り越えて、無事に帰ってこれたのです。

途中、雪道がなくなったところでは、路肩に人がたくさん並んでいて、15ドルでチェーンをはずすという仕事をしていました。もちろん私は何のためらいもなく 「おねがいしま〜す」と15ドル払いましたけどね。あとから皆に『北海道人なのに、チェーンの取り外し、出来ないの?』って言われたんですけどね。『スタットレスだからチェーンはつけたことがないんだよ!!』

多分こんな話をしても、北海道のみんなは「それで〜?」 って、読んでいるんでしょうね。

(北海道民医連新聞2010年3月11日号より)

充実した「療養指導」をめざすとりくみ

看護現場からの発信
勤医協ぽぷらクリニック

ぽぷらクリニックには現在、年間約1000名の糖尿病患者さんが通院しています。これまで糖尿病療養指導を行ってきましたが、一度きりの指導に終わってしまい、継続的なかかわりができていませんでした。

2007年6月に体制の見直しを行い、予約枠を作成し療養担当者を決めました。はじめは数名の予約でスタートしましたが、一般外来の血糖コントロール状態の悪い患者さんや初めて糖尿病と診断された患者さん、今までかかわってきて気になる患者さんを予約して、少しずつ増やし続け、継続したかかわりを持つことができてきました。

外来の看護活動方針の中にも、プライマリー・患者参加型看護計画の実践を位置づけ、一人一事例を目標にとりくみ始めました。糖尿病外来時にあわせた予約枠の活用や、継続してかかわれるように書式の改訂など業務改善も行いました。あわせて看護師の学習会や、院内外の学習会へ参加し、療養指導をどのように行っていくのか、その都度話し合いながら進めてきました。

現在は、約100名の患者さんへ継続療養指導を行っています。方法は患者さんによってさまざまですが、来院のたびに声かけをして、療養を応援してきました。その結果、約9割の患者さんが、HbA1Cが改善するか、あるいは悪化しないで療養が継続されています。その中から1つの事例を紹介します。

◆  ◆  ◆
(Bさん40女性 T型糖尿病)

Bさんは、インスリン治療を続ける中、低血糖にて中央病院への時間外受診が続き、療養への不安を強く持っていました。担当看護師を決め、来院時には必ず面談を持ち、日常の思いや療養の不安、頑張っていることなどを聞き、かかわってきました。自宅での様子、低血糖対応などを確認するため自宅を訪問しました。高校生の娘さんの支援が大きいことを訪問して初めて知ることができました。Bさんは、「自分の担当の看護師さんがいることは、とても嬉しいし安心できる」と話してくれました。

継続してかかわっていくことで、「自分の看護師さん」と思ってもらえる信頼関係ができ、「一人で治療しているんじゃない」という思いが患者さんを支えていると確認できました。

個別の生活スタイルに合った目標をお互いに確認しあうことで、患者さんが不安を素直に話せたり、治療に積極的にとりくめるようになります。それが患者さんが正しい知識を持ち、安心して療養を続ける力になっていると考えています。

今後も療養指導について学習を深め、充実したものを目指したいと思います。(北区ぽぷらクリニック看護師 青山夕香里)

(勤医協新聞2010年3月11日号より)
タグ:療養指導
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